電動歯ブラシを使用する場合は、歯磨き粉も【電動歯ブラシ用】を使用しなければなりません。
その理由は、通常の歯磨き粉には研磨剤が含まれているからです。
電動歯ブラシは非常に洗浄効果が高い。
そのため、研磨剤が入った歯磨き粉を使用すると、歯や歯茎にダメージを与えてしまう可能性があります。
【研磨剤無配合】・【電動歯ブラシ用】などと表記のある歯磨き粉を使用すれば基本的には問題ありません。
歯磨きの研磨剤 その目的は、ステインなどの着色汚れ落とし
歯磨き粉に含まれる研磨剤は、わかりやすく言えば、クレンザーのようなものです。
クレンザーで歯の表面をこすって、ステインなどの汚れを除去します。
研磨剤入りの歯磨きを使用した場合は、すっきりとした使用感が得られるため、ほとんどの歯磨き粉に配合されています。
【研磨剤無配合】などと書かれていない場合は、基本的に配合されていると考えたほうがよいでしょう。
歯磨き粉に含まれる研磨剤の種類
歯磨き粉のパッケージには、成分表記があります。
様々な成分が記載されていますが、その中で研磨剤に該当するものは主に次の成分です。
- 含水ケイ酸
- 無水ケイ酸
- 酸化チタン
- 重質炭酸カルシウム
- シリカ
- 炭酸Ca
- ヒドロキシアパタイト
- ピロリン酸カルシウム
- ピロリン酸2カルシウム
- マイクロクリスタリンワックス
- リン酸水素カルシウム
- リン酸2カルシウム
この中で、特に紛らわしいものが、
- 含水ケイ酸
- 無水ケイ酸
などの【ケイ酸】などです。
ケイ酸などの成分は、歯のエナメル質と同等、もしくはそれ以上の硬さの研磨剤です。
特に力を入れてブラッシングすると歯を傷つける可能性が高い成分です。
研磨剤無配合の歯磨き粉に、研磨剤に相当する成分が含まれている?
【研磨剤無配合】や、【電動歯ブラシ用】と記載のある歯磨き粉には研磨剤の成分は入っていないと考えるのが通常だと思います。
しかしながら、研磨剤無配合の歯磨き粉の成分表記を見ると、含水ケイ酸や、無水ケイ酸など、研磨剤にあたる成分が配合されているものがあります。
そして、それらは、研磨剤ではなく粘結剤などと書かれていることがあります。
無水ケイ酸などを、【粘結剤】と表記していたりします。
研磨剤としても使われる成分なので、不安ですよね。
だから調べてみました。
研磨剤無配合の歯磨き粉含まれる【ケイ酸】は、研磨作用がないのか?
これは、実際に歯磨き粉のメーカーへ問い合わせてみました。
どのメーカーもすぐに明確な回答が得られませんでした。
最初の回答内容としては、
「ケイ酸は粘結剤として配合しているので、研磨剤ではありません」
というものでした。
研磨剤の成分を、粘結剤と言い換えれば研磨剤でなくなる?ということに納得いきませんので、再度回答を求めました。
その結果、次のことが分かりました。
- 含水ケイ酸など、確かに研磨剤としても使用される成分が配合されている。
- でも、配合量が少ない、メーカー独自の配合(詳細は非公表)なので、研磨作用は心配しなくてよい。
- 電動歯ブラシで使用しても、問題はない。
メーカーが問題ないというのであれば、【研磨剤不使用】や、【電動歯ブラシ用】の歯磨き粉を使用しても問題ないという結論になります。
しかしながら、心配な人や、無研磨歯磨きを使用しているにもかかわらず知覚過敏になるなどの症状がある人は、【含水ケイ酸】・【無水ケイ酸】無配合の歯磨き粉に変更を検討してもよいかもしれません。
【研磨剤無配合】・【電動歯ブラシ用】と記載されていれば、電動歯ブラシで使用できる
研磨剤無配合(粘度調整剤として、無水ケイ酸配合)
電動歯ブラシでの使用は問題なし(メーカー回答)
研磨剤に該当する【ケイ酸】など無配合
電動歯ブラシは、手磨きと比較して非常に洗浄効果が高くなります。
少しの研磨剤の成分でも、知覚過敏などがあって気になるという方もいると思います。
その様な場合は、
- 含水ケイ酸
- 無水ケイ酸
- 酸化チタン
- 重質炭酸カルシウム
- シリカ
- 炭酸Ca
- ヒドロキシアパタイト
- ピロリン酸カルシウム
- ピロリン酸2カルシウム
- マイクロクリスタリンワックス
- リン酸水素カルシウム
- リン酸2カルシウム
これらの成分が配合されていない歯磨き粉を選ぶようにしましょう。
そして、「力を入れすぎず、やさしく1本ずつ丁寧に歯に当てるだけ」を意識しましょう。
電動歯ブラシで通常の歯磨き粉を使用して、知覚過敏になってしまうようなことがないようにご注意ください。