一包化して大丈夫? 確認が必要な医薬品リスト 五十音順(ジェネリック含む)

公式資料で確認する「一包化前に必ず見るべき情報源」
一包化(外来服薬支援料2)は、
患者の服薬アドヒアランス向上を目的とした重要な業務です。
しかし、
「この薬は一包化していいのか?」
「ネットにNGリストがあるけど本当?」
「公式にまとまった一覧はあるの?」
という疑問は常に残ります。
結論から言うと、
全国共通の“公式一包化NGリスト”は存在しません。
一包化の可否は、
薬剤ごとの添付文書・製剤特性・安定性情報に基づいて判断するものです。
本記事では、
1️⃣ 病院が公開している分包不可リスト
2️⃣ 添付文書に“回避”明記の薬をまとめたDI資料
3️⃣ 最終確認は添付文書・IFで行うべき根拠
この3段構えで整理します。
なぜ全国共通の「NGリスト」が存在しないのか
理由は単純です。
・製剤が頻繁に改訂される
・OD錠や新規剤形が追加される
・安定性データが更新される
つまり、
今日のNGが明日もNGとは限らない。
一包化可否は、固定リストではなく
「その時点の添付文書に基づく判断」になります。
① 参考になる公開リスト(病院PDF)
まず参考資料として有用なのが、
病院薬剤部が公開している「分包不可薬品リスト」です。
🔗 公立陶生病院 分包不可薬品リスト
https://www.tosei.or.jp/app/wp-content/uploads/2020/03/20141020yakuhinlist.pdf
これは院内ルールとして整理されたもので、
・吸湿性が高い薬
・腸溶錠
・徐放製剤
・安定性に問題があるもの
などが列挙されています。
ただし重要なのは、
⚠ これは全国共通の公式基準ではなく、あくまで院内基準
という点です。
② 添付文書に「回避」明記の薬一覧(DIまとめ)
次に参考になるのが、
添付文書上に
「分包後の安定性保証なし」
「一包化は避けること」
などの記載がある薬をまとめたDI系記事です。
🔗 fizz-di 一包化できない薬まとめ
https://www.fizz-di.jp/archives/1040677767.html
ここでは、
・添付文書に回避記載がある薬
・分包後の安定性データがない薬
が整理されています。
ただし、
⚠ 記事の作成時期が古い場合がある
⚠ 最新添付文書の確認は必須
という前提を忘れてはいけません。
③ 最終確認は添付文書・IF(薬剤師会系手引き)
最終判断は、必ず一次情報です。
薬剤師会系の手引きでも、
・PTPから取り出した後の安定性は
・添付文書やIFで確認する
と明記されています。
🔗 千葉県薬剤師会 調剤の手引き(PDF)
https://www.c-yaku.or.jp/160210_tebiki_TOTAL.pdf
ここでは、
✔ 添付文書確認の重要性
✔ 安定性情報の確認
✔ 医師との連携
が整理されています。
つまり、
ネットのNGリストは“参考”であって、最終判断材料ではない
ということです。
一包化、ダメなモノ GEメーカー別に配慮して作成
実は、新人の頃は、何も考えずに一包化しちゃってました。
それで、あとから管薬に、「次やったら自腹で弁償しろよ!!」と脅されたり(笑)
本来は添付文書を確認し一包化が問題ないか確認する必要があります。
ここに記載されているリストでは、
- 一包化は絶対に適さないもの
- 一包化すると吸湿などの可能性がある
- 一包化は望ましくないとなっているが、一包化しちゃっても問題ないかもしれない
一包化NGや、注意が必要な医薬品が掲載されています。
例えば、チザニジンは、
- テルネリン錠(先発)
- チザニジン錠1mg【JG】・【ツルハラ】
のみ、「アルカリ性薬剤(アミノフィリン等)との配合により外観が黄色に変色することがある」という取り扱い上の注意が記載されています。
(日医工、杏林その他チザニジンには記載なし)
その他、先発で大丈夫でも後発品一部メーカーで一包化に対して注意が必要な記載がある場合があります。
初めての薬を一包化する際、
- 一覧で確認し掲載されているかチェック
- この一覧に載っている場合は、添付文書をしっかり確認
すればトラブルを未然に防げるかもしれません。
このリストは、
- レセコンの、添付文書一括検索機能を使用して作成。
- 貯法、適用上の注意、取り扱い上の注意に記載があるものをまとめました。
- 五十音順に並べてあります。
新しくジェネリックを採用する場合は、ここに記述のない銘柄のほうが一包化含めて使い回しが効きやすいかもしれません。
自分の薬局で、このページをブックマークして確認できるようにするために作成しました。
よろしければご利用ください。
一包化NG医薬品 一覧【本題】
メーカー名が無いものは先発医薬品です。
メーカー名があるのは、そのメーカーに限って注意が必要です。
| アカルディカプセル |
| アカルボースOD錠[テバ] |
| アカルボースOD錠[ファイザー] |
| アカルボース錠[JG] |
| アカルボース錠[NS] |
| アカルボース錠[TCK] |
| アカルボース錠[YD] |
| アカルボース錠[テバ] |
| アカルボース錠[ファイザー] |
| アカルボース錠[日医工] |
| アサコール |
| アスパラカリウム錠 |
| アスファネート配合錠A81 |
| アトーゼット配合錠 |
| アトルバスタチン錠[サンド] |
| アフィニトール錠 |
| アブストラル舌下錠 |
| アボルブカプセル |
| アムバロ配合OD錠[TCK] |
| アムバロ配合OD錠[ファイザー] |
| アムバロ配合OD錠[日医工] |
| アムロジピンOD錠[YD] |
| アレグラOD錠 |
| イーフェンバッカル錠 |
| イスキア配合錠A330 |
| インヴェガ錠 |
| ヴァンフリタ錠 |
| エジュラント錠 |
| エスエーワン配合OD錠 |
| エックスフォージ配合OD錠 |
| エヌケーエスワン配合OD錠 |
| エピナスチン塩酸塩錠[サワイ] |
| エビリファイOD錠 |
| エルカルチンFF錠 |
| エレルサ錠 |
| オーファディンカプセル |
| オフェブカプセル |
| オラセフ錠 |
| カーバグル分散錠 |
| キプレスOD錠 |
| グラジナ錠 |
| クラリチンレディタブ錠 |
| グリメピリドOD錠[テバ] |
| グルコバイOD錠 |
| グルコバイ錠 |
| クレストールOD錠 |
| コンサータ錠 |
| サーティカン錠 |
| ザガーロカプセル |
| サチュロ錠 |
| サワシリン錠 |
| ジエノゲストOD錠[モチダ] |
| ジオトリフ錠 |
| シクレスト舌下錠 |
| シクロスポリンカプセル[BMD] |
| シクロスポリンカプセル[トーワ] |
| シクロスポリンカプセル[日医工] |
| シダキュアスギ花粉舌下錠 |
| ジプレキササイレース |
| ジャクスタピッドカプセル |
| ジャルカ配合錠 |
| シュアポスト錠 |
| シングレアOD錠 |
| スターシス錠 |
| スローケー錠 |
| ゼルボラフ錠 |
| セレジストOD錠 |
| セレニカR錠 |
| ゾーミックRM錠 |
| ゾルミトリプタンOD錠[ファイザー] |
| ゾルミトリプタンOD錠[日医工] |
| タルチレリンOD錠[JG] |
| タルチレリンOD錠[アメル] |
| タルチレリンOD錠[日医工] |
| チザニジン錠[JG] |
| チザニジン錠[ツルハラ] |
| ディオバンOD錠 |
| ディナゲストOD錠 |
| デノタスチュアブル配合錠 |
| デパケン錠 |
| デュタステリドカプセルAV[AFP] |
| デュタステリドカプセルAV[DSEP] |
| デュタステリドカプセルAV[JG] |
| デュタステリドカプセルAV[TC] |
| デュタステリドカプセルAV[サワイ] |
| デュタステリドカプセルAV[トーワ] |
| デュタステリドカプセルAV[ニプロ] |
| デュタステリドカプセルAV[日医工] |
| デュタステリドカプセルAV[武田テバ] |
| デュタステリドカプセルZA[トーワ] |
| デルティバ錠 |
| テルネリン錠 |
| ドネペジル塩酸塩OD錠[DSP] |
| ドネペジル塩酸塩OD錠[FFP] |
| トビエース錠 |
| ナルフラフィン塩酸塩カプセル |
| ニトギス配合錠A81 |
| ニンラーロカプセル |
| ネイリンカプセル |
| ネオーラル |
| ネオフィリン錠 |
| ノベルジン錠 |
| バッサミン配合錠A81 |
| バファリン配合錠A330 |
| バファリン配合錠A81 |
| バルサルタンOD錠[TCK] |
| バルサルタンOD錠[ファイザー] |
| バルサルタンOD錠[科研] |
| バルサルタンOD錠[日医工] |
| パルプロ酸Na錠[TCK] |
| バルプロ酸ナトリウム錠[アメル] |
| バルプロ酸ナトリウム錠[フジナガ] |
| ビ・シフロール錠 |
| ピートルチュアブル |
| ピオグリタゾンOD錠[DSEP] |
| ピオグリタゾンOD錠[FFP] |
| ピオグリタゾンOD錠[NPI] |
| ピオグリタゾンOD錠[NS] |
| ピオグリタゾンOD錠[ケミファ] |
| ピオグリタゾンOD錠[ファイザー] |
| ピオグリタゾンOD錠[杏林] |
| ビバンセカプセル |
| ピフェルトロ錠 |
| ファスティック錠 |
| ファモター配合錠A81 |
| ファモチジンOD錠[Me] |
| ファモチジンOD錠[YD] |
| ファモチジンOD錠[日新] |
| ファリーダックカプセル |
| フェキソフェナジン塩酸塩OD錠[CEO] |
| フェキソフェナジン塩酸塩OD錠[NP] |
| フェキソフェナジン塩酸塩OD錠[YD] |
| プラザキサカプセル |
| プラミペキソール塩酸塩LA錠[DSEP] |
| プラミペキソール塩酸塩LA錠[JG] |
| プラミペキソール塩酸塩LA錠[アメル] |
| プラミペキソール塩酸塩LA錠[オーハラ] |
| プラミペキソール塩酸塩LA錠[サワイ] |
| プラミペキソール塩酸塩LA錠[トーワ] |
| プラミペキソール錠[AA] |
| プラミペキソール錠[DSEP] |
| プラミペキソール錠[FFP] |
| プラミペキソール錠[JG] |
| プラミペキソール錠[TCK] |
| プラミペキソール錠[YD] |
| プラミペキソール錠[アメル] |
| プラミペキソール錠[サワイ] |
| プラミペキソール錠[日医工] |
| プラミペキソール錠[日新] |
| プラミペキソール錠[明治] |
| プレバイミス錠 |
| フロモックス錠 |
| ヘプセラ錠 |
| ヘモクロンカプセル |
| ペルゴリド錠[サワイ] |
| ペルゴリド錠[ファイザー](ファイザー) |
| ペルゴリド錠[ファイザー](日本ジェネリック、ファイザー) |
| ペルサンチン-Lカプセル |
| ベルソムラ錠 |
| ペルマックス錠 |
| ホスレノールOD錠 |
| ホスレノールチュアブル錠 |
| マクサルトRPD錠 |
| マドパー配合錠 |
| ミティキュアダニ舌下錠 |
| ミニリンメルトOD錠 |
| ミラペックスLA錠 |
| メキニスト錠 |
| メサラジン腸溶錠[F] |
| メサラジン腸溶錠[あすか] |
| メサラジン腸溶錠[サワイ] |
| メサラジン腸溶錠[ファイザー] |
| メシル酸ペルゴリド錠[アメル] |
| メトリジンD錠 |
| メロキシカム速崩錠5[日本臓器] |
| モンテルカストOD錠[武田テバ] |
| ラジレス錠 |
| ラフチジン錠[サワイ] |
| ラフチジン錠[タイヨー] |
| ラフチジン錠[ツルハラ] |
| ラフチジン錠[トーワ] |
| ラフチジン錠[マイラン] |
| ラフチジン錠[日医工] |
| リアルダ錠 |
| リパクレオンカプセル |
| リベルサス錠 |
| リマプロストアルファデクス[F] |
| リマプロストアルファデクス[SN] |
| リマプロストアルファデクス[テバ] |
| リムパーザ錠 |
| リンゼス錠 |
| レグナイト錠 |
| レボカルニチン塩化物錠[YD] |
| レボカルニチン塩化物錠[イセイ] |
| レボカルニチン塩化物錠[フソー] |
| レボカルニチン塩化物錠[日医工] |
| レミッチカプセル |
| レンビマカプセル |
| ロスーゼット配合錠 |
| ロスバスタチンOD錠[DSEP] |
| ロラタジンOD錠[AA] |
| ロラタジンOD錠[JG] |
| ロラタジンOD錠[YD] |
| ロラタジンOD錠[杏林] |
| 炭酸ランタンOD錠[JG] |
| 炭酸ランタンOD錠[イセイ] |
| 炭酸ランタンOD錠[フソー] |
みんな知っている? 一包化での変色
こちらは変色の有名どころですので念のため乗せておきました。
| イニシンク | オルメサルタンとの一包化で変色注意 |
| オルメサルタン、オルメテック | メトホルミンまたはカモスタットメシル酸塩との一包化変色 |
| カモスタットメシル酸(すべて) | オルメサルタンとの一包化で変色注意 |
| グリコラン | オルメサルタンとの一包化で変色注意 |
| シナール配合錠 | アルカリ性薬剤、吸湿性薬剤との配合注意 |
| ジベトス | オルメサルタンとの一包化で変色注意 |
| ビオスリー | アミノフィリン、イソニアジド 配合注意なので変色の可能性あり |
| フオイパン | オルメサルタンとの一包化で変色注意 |
| ミヤBM | アミノフィリン、イソニアジド 配合注意なので変色の可能性あり |
| メタクト | オルメサルタンとの一包化で変色注意 |
| メトアナ | オルメサルタンとの一包化で変色注意 |
| メトホルミン | オルメサルタンとの一包化で変色注意 |
| レザルタス | メトホルミンまたはカモスタットメシル酸塩との一包化変色 |
- 先発からジェネリックにした
- 他の薬局から来てくれた患者さんは、結果ジェネリックメーカーが変更になることがある
- 欠品対応で採用薬品のメーカーが変わった
こんな時に起きるかもしれないトラブル対策としてご活用ください!
個別指導で、一包化について突っ込まれることがあります
一包化は外来服薬支援料2の算定対象ですが、
✔ 医師の了解
✔ 薬歴記載
✔ 必要性の判断
が前提です。
安易な一包化は、
個別指導で
「なぜその薬を一包化したのか? 変色は大丈夫だった?」
と問われる対象になります。
実務的な安全なスタンス
❌ 「ネットにNGと書いてあったからやらない」
ではなく、
✔ 添付文書確認
✔ IF確認
✔ 必要なら疑義照会
✔ 薬歴に記載
このプロセスが安全です。
結論
✔ 全国統一の一包化NGリストは存在しない
✔ 病院公開リストは参考になる
✔ 最終判断は必ず最新添付文書
一包化はただでさえ手間と時間がかかり、加えて品質保証と責任の上に成り立っています。
だからこそ、
“一覧を見る”だけで終わらないこと
それが薬剤師の専門性です。


















