薬剤師はよく言うけど言うけど・・・
薬剤師が服薬指導で、わりと高頻度で口にするフレーズがあります。
「尿がコーラみたいな色になったら、すぐ受診してくださいね」
「便がタール状に黒くなったら、消化管出血の可能性があります」
……で、心の中ではこう思ってませんか?
「それ、実物を見たことある人、どれくらいいる?」
私は正直、ありません。
ネットで探しても見つかりません。
だから、医学書などの文献をしらべて、実物の画像を入手し画像を作成しました。
でも、これを実際に患者さんに見せるわけではないんですが、説明しているときにイメージが付きやすいと思いますので、見たことが無い方はご参考に。
そのまんまな画像があります。苦手な方はご注意
コーラ色の尿と、赤く広がる尿
紛らわしい二大スター
スタチンの説明をするときに出てくるのが、「コーラ色の尿」。
一方、DOAC(リクシアナなど)で出てくるのが血尿、「赤い尿」。
この二つ、説明する側も、される側も、わりとごっちゃになります。
薬剤師向け・ざっくり仕分け表
| 見え方 | だいたいの正体 | 現場感 |
|---|---|---|
| 濃いお茶・コーラ色 | ミオグロビン尿 | “赤い”というより“茶色い” |
| ピンク〜赤 | 血尿 | 水に落とすと色が広がる |
便器に排泄された「ミオグロビン尿」のイメージ
横紋筋融解症といえばこれ!
この画像、赤いというより、完全に“茶色寄り”なのがポイントです。
便器に排泄された「血尿」のイメージ
血尿といえばこれ!
こっちは逆に、水に落とした瞬間、赤やピンクがふわっと広がる感じ。
この“広がり方”が、ミオグロビン尿との一番の違いです。
赤褐色尿ってどんなの?とか、血尿ってどんな感じ?と聞かれた場合、この画像をみてあとはあなたのセンスで説明しましょう(笑)
これだけで、だいぶ意思疎通が楽になります。
タール状の便(melena)という、最強ワード
※ここから閲覧注意ゾーン
次に出てくるのが、薬剤師界の重鎮ワード。
「タール状の便」「黒褐色便」
患者さんの頭の中では、だいたいこうなっています。
「黒い便? どんな便?」
便器に排泄された「タール状便(melena)」のイメージ
※閲覧注意:ここ、イメージがちゃんと仕事します
この画像、黒いだけじゃなくて、ツヤと粘りがあるのがポイント。
ここで、ゆるやく的フォロー
説明するとき、つい「某・有名な黒い瓶詰め食品みたいな感じです」と言いたくなるんですが――
そのたびに、私は心の中で桃屋さんに謝っています。
完全に、とばっちりです。
あれは、悪くない。
本当に悪くない。
ほんと、ご飯がすすむのにスミマセン・・・。
でも、“黒くて、テカテカして、ベタっとしてる”
このニュアンスを、あれ以上に一瞬で伝えられる日本語が、私はまだ見つかっていません。
現場用・色だけで見るミニトリアージ
尿
濃い黄色 → 脱水っぽい
ピンク・赤 → 血尿っぽい
茶色・コーラ色 → 筋トラブルっぽい
便
黒いけどサラッとしてる → 鉄剤・食事っぽい
黒くてベタベタ・テカテカ → melenaっぽい
なぜ、ここまで“見た目”にこだわるのか
患者さんは、「横紋筋融解症」も「消化管出血」も、だいたい忘れます。
でも、
「コーラ色の尿」
「赤く広がる尿」
「黒くタール状の(ごはんですよ みたいな)便」
この三つは、なぜか覚えています。
だから服薬指導って、知識を渡す仕事じゃなくて、“気づくスイッチを残す仕事”なんだと思っています。
薬剤師的まとめ
茶色っぽい尿 コーラ、赤ワイン→ 筋と腎
赤く広がる尿 → 出血と尿路
黒くてタール状の便 → 上部消化管
先ほどのイメージ画像を参考に、あなただけの「タール状便」の伝え方、作り出しませんか?
今日もどこかの薬局で、誰かがまた言っているはずです。
「タール状の便が出たらが出たら、連絡してくださいね」
その一言が、本当に“仕事をする日”が来ないことを祈りながら。






















