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「個別指導?何それ美味しいの?――開設者変更で突然“新規個別指導”に呼ばれる管理薬剤師の悲劇」

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個別指導は突然!

「個別指導?あぁ、名前くらいは聞いたことあるよ。でも、ウチには関係ないでしょ」

管理薬剤師ツルタは、同僚と居酒屋でそんな会話をしていた。

ビールを片手に笑いながら、心の中でこう思っていた。

どうせレセプト単価の高い薬局とか、派手にいろんな加算算定してる薬局が呼ばれるんだろ?

うちは点数も低いし、枚数も多くない。呼ばれる理由なんてあるわけない。

そうやって、個別指導を都市伝説のように片づけて、今日も平穏な日常を送っていた。

ある日突然、平穏が崩れる

そんなツルタに、ある日一本の電話が入った。

画面にはオーナーの名前。出てみると、意外な言葉が飛び出す。

「ツルタさん、実は会社がM&Aで吸収されたんだよ」

「へぇ〜、そうなんですか。じゃあ本部の人事とかバタバタするんでしょうね」

ツルタは軽く受け流す。だが、次の一言で凍りついた。

「でね…厚生局から“新規個別指導”に呼ばれるかもしれないんだわ」

「……え?」

タナカの手からスマホが滑り落ちそうになった。

開設者が変わると「新規扱い」?

「ちょっと待ってください。うち、何年もやってる薬局ですよ?今さら“新規扱い”って、どういう理屈ですか?」

オーナーはため息まじりに言う。

「厚生局のFAQにも書いてあるんだ。開設者が変わったら旧薬局は“廃止”で、新しい開設者が“新規開設”ってことになるんだよ」

「そ、そんなバカな……」

ツルタの頭の中で「新規=新規個別指導」という不吉な連想ゲームが回り始める。

まさか自分が、と思っていた世界が一気に現実味を帯びてきた。

上司に聞いてみた

慌てたツルタは、翌日すぐに上司を捕まえて質問した。

「マネージャー、新規個別指導って具体的に何やるんですか?なんか、厚生局から呼ばれるかもって言われたんですけど」

マネージャーは一瞬沈黙し、ニヤリと笑った。

「おお、とうとう君もデビューか」

「いやいや!全然笑えないですよ!何するんですか!?」

「基本は患者さんの薬歴を10人分出して、加算の算定根拠や服薬指導の内容を説明するんだ。
“この加算はなぜ算定したの?”とか“副作用への対応は?”とか、細かく突っ込まれる」

「えっ……10人?いや、もうすでに書いてしまった薬歴は直せないし、油断して誰も見ないからと手を抜いていたのもあったかもしれない・・・」

「しかもだ、薬歴が形だけだとすぐ突っ込まれる。コピペはバレるし、患者の発言と指導内容がチグハグだと一発アウトだ」

背筋が凍るイメージトレーニング

ツルタは、今まで自分が書いてきた薬歴を思い出した。

「便秘なし」→副作用の確認はいつも便秘だけで、患者は毎回ニコニコして「快便です!」と言っていた。

「かぶれ注意」→患者が「かぶれてないよ!」と笑っていたのに、毎回同じ注意をコピペ。

「発疹、胃もたれ注意」→【とりあえず書いとけ指導】は大体これ

そのすべてが、指導官の鋭い視線と質問攻めに晒されるイメージが湧いてきた。

「この薬歴、どういう意図で書いたんですか?」

「患者はかぶれてないのに、なぜ“かぶれ注意”と記録したんですか?」

「すべて発疹と胃もたれの副作用注意ですが、ほかの副作用は確認してる?」

頭の中でシミュレーションを始めただけで、背筋がゾワゾワと寒くなる。

震えるひと言

ツルタは自分の机に戻り、しばらく天井を見上げたあと、つぶやいた。

「個別指導?何それ美味しいの?……いや、全然美味しくないじゃん……」

まとめ

「点数が低いから個別指導は無縁」と思っている管理薬剤師ほど、会社の吸収合併などのM&Aでいきなり“新規個別指導”に呼ばれたら足元をすくわれます。

会社の吸収合併なんて予測不可能です。

常日頃から最低限個別指導に耐えられる薬歴にしておかないと、いざお呼び出しがあった時に慌てることになります。

そして、そこで初めて「個別指導ってこういうことなのか」と現実を突きつけられるのだ。

次回予告?

次回の第2話では「実際に呼ばれて、厚生局の矢継ぎ早の質問にタジタジになる管理薬剤師ツルタ」の姿を描きます。

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「自分の薬局は無縁」と思っている方こそ、明日のためにぜひ読んでおいてください。