薬局個別指導

調剤薬局個別指導ブログ 流れを経験者が詳細に解説【概ね妥当】

調剤薬局個別指導

ここで分かること

①個別指導通知が来る前にやっておくこと

②個別指導通知が来たら、対象者FAXまでに終わらせておくこと

③対象者FAXが来たら、すぐやること

この3項目です。

①は常日頃の業務の中に取り入れて実施しておかなければ間に合わない薬歴やレセプトなどになります。

②は、個別指導に持参する書類整理など事務的な内容となります。

③は、FAXにて対象者が分かったらすぐやることになります。

FAXが来てから個別指導までは1分でも無駄にできません。

個別指導が決まっているのであれば①②は時間を見つけてやっておきましょう。

今回は主に③個別指導通知が来てからの対応方法です。

薬歴など普段から注意しておく点については、コチラをご覧ください。

(長いので、目次から必要なところを見てください。)

個別指導の通知はどうやって届くんだ?
薬局個別指導の実施について(通知)は、郵便で届きます。

通常個別指導が行われる前に集団指導に呼ばれることが多い。

集団指導後は郵便物に注意しましょう。

 

個別指導の通知は、個別指導実施日の約1か月前に配達証明郵便で届きます。

管轄の厚生局によって方法は違うかもしれませんが、必ず受け取りが確認できる手段で郵送されます。

管理薬剤師以外が個別指導の郵便を受け取ったらすぐ知らせるよう周知しておきましょう。

 

通知にはこんなことが書かれているよ。

 

・個別指導実施に対する法的根拠

・個別指導の場所・日時

・指導日当日に持参する書類について

・事前に厚生局に提出する書類について

 

個別指導拒否すると、最悪薬局に監査が入ります。
呼び出しが来たら素直に応じましょう。

個別指導に参加する人

  • 管理薬剤師が必ず出席
  • チェーン店なら、薬局開設者もしくは開設者代理も出席
  • 事務員も任意で出席できますが、説明などは基本的にできません。

 

そのため、開設者などにすぐ連絡をして、当日のスケジュール調整をします。

ここからは地獄の日々が待っています。

それでは順番に解説します。

免責:あくまでも管理人の判断によるものですので、運用に関しての責任等は一切負いかねます。

個別指導通知が来る前からやっておくこと

個別指導が行われる前に集団指導に呼ばれることがほとんどです。

また、新規開局した場合は、新規個別指導が必ずあります。

個別指導があると分かった段階で対応しなければ間に合わないことがあります。

チェックリスト
  1. 薬歴の整備
    当然ながら、直前の準備だけでは不十分です。日頃からの対策が重要です。
  2. レセプト請求、返戻管理
    不正請求が疑われるようなレセプトが発生しないよう注意
    同じ類の返戻が何度も起きないように注意
  3. 個別指導で持参するマニュアル、帳票などの準備(注意点)

 

1、2については、個別指導のところで解説してあります。

今回は3について説明します。

個別指導で持参するマニュアル、帳票などの準備

これらは個別指導以前に、薬局の適正な運営にかかわることなので早めにチェックしておきましょう。

 

医薬品緊急安全性情報、医薬品等安全情報の提供に関する資料のファイリング

  • ブルーレター
  • イエローレター
  • PMDA医療安全情報

PMDAのHPからすべて印刷します。

印刷したら、薬品毎にインデックスをつけてファイリングします。

 

DSUのファイリンク(DRUG SAFETY UPDATE)

DSUは薬局に毎月勝手に送られてくるのでファイリングしておきます。

DSU

もしDSUを捨てちゃって無ければ・・・

他の薬局で保管されているものをコピーするなどして用意しておきましょう。

いまどき、すぐネットで見れるだろ?

 

でも、個別指導では紙ベースのものの持参が必要です。

早めに準備しておきましょう。

そのほか、日ごろから注意しておく帳票類があります。

 

処方箋の押印

  • 処方箋の押印もれが無いよう注意。(退職した薬剤師の押印漏れなどがあると大変)
  • 調剤済み印の日付は、調剤録の日付と一致させる。

 

業務日誌の整備

押印や勤務者名、疑義照会実績などはその都度しっかり記入する習慣をつける。

(処方箋の調剤済み印と、出勤薬剤師名との整合性も重要)

 

研修実施計画及び実施結果

研修計画、実施結果ともに業務日誌とセットで作成しておくと便利です。

・研修実施計画

薬剤師会研修、メーカーの学術研修予定などを計画して、業務日誌に記入する
(一覧で年間計画のような感じで、月度だけ記入し、詳細な日付までは入れなくてもいい)

・実施結果

業務日誌の研修実施記録に研修実績を記入していきます。

 

 

患者の一部負担金徴収に係る帳簿の整備

これも、日々チェックしてファイリングしましょう。

処方箋の受付がない日に、会計だけ載っている等不備があると、不正を疑われます

 

審査支払機関からの返戻・増減点通知に関する書類

毎月送付されてくるので、紛失しないようファイリングしましょう。

なぜ返戻になったのか【管理薬剤師が】チェックし対策をする。

 

局内及び局外掲示物の整備

掲示義務のある掲示物が貼られているかチェック

 

薬局独自のマニュアルの整備

無いということはないと思いますが、もし存在しなければ作成しておく必要があります

 

これらのマニュアル・帳票類は、個別指導を受けている間に厚生局事務担当が黙々とチェックします。

決まり切った内容なので、直前の人的リソース最適化のためにも事前に対応しておきましょう。
リソースって言ってみたかっただけ?
ばれた?

個別指導で持参しなければならない書籍

そのほかのポイント

保険薬局業務指針の最新版を持参しましょう。

これが最新版じゃないと、指導官のスイッチが入ってヒートアップします。
うわさですが・・・。

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保険調剤Q&Aの最新版も、これからの準備に必要なので、無ければそろえておきましょう。

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これらは日ごろの業務でも使います。
薬局に常備しておきましょう。

個別指導の通知が来たら、対象者FAXまでに終わらせておく2つのこと

準備
  • 事前提出書類の作成と提出
  • 当日持参書類の用意

 厚生局への事前提出書類を作成・提出

提出期日は2~3週間以内で、期限提出厳守。

これは事務的な提出物なので先延ばしせずにすぐに片付けましょう。

個別指導対象患者が決まってから(1週間前もしくは4日前)は薬歴の確認に十分時間を取る必要があります。

それまでにできることは100%完了させましょう。

提出書類は確実に届かなければならないため、受け取り確認ができる手段で送りましょう。

レターパックライトがお勧めです。

 

厚生局に事前提出書類が届くと、厚生局の担当者から電話連絡があります。

その時に、今後の個別指導までの流れが説明されますので、しっかりメモを取っておきましょう。

この時に、対象患者名のFAX日時の確認があります。

患者名の記載されたFAXが届いたら、薬歴の確認などに注力します。

該当患者FAXまでにできることはすべて片付けます。

当日持参書類の用意

個別指導通知に、当日持参する書類一覧が記載されています。

個別指導通知に指定されている文書名と番号のラベルを作成
該当書類やファイルに貼り付けておくとわかりやすいです。

 

通知が来る前から準備しておいた、薬局業務日誌やDSU、PMDAのファイルなどと合わせて次のものも用意、チェックします。

 

【かかりつけ薬剤師を実施している場合のみ対象】

かかりつけ薬剤師指導料及びかかりつけ薬剤師包括指導料に係る患者の署名付き同意書

(別途、患者さんを指定されるのでその時にすぐ出せるように整理しておく)

 

【地域支援体制加算を届けている薬局のみ対象】

・医薬品緊急安全情報

・医薬品等安全性情報の提供に関する資料

・初回処方せん受付時に患者へ交付する文書

緊急連絡先や連携薬局一覧等を患者さんに渡していると思いますので、それを持参します。

 

在宅患者訪問管理指導が可能な体制が整備されていることがわかるもの

・薬学的管理指導計画書の書式

・在宅患者訪問薬剤管理指導を行う薬局である旨の掲示例

局内及び局外掲示物例

  • 自局で掲示している義務掲示物を全て印刷します。
  • 実際掲示している状況の写真を撮り、印刷し持参します。

当然、義務掲示物が欠けていてはいけません。

 

後発医薬品の調剤に必要な体制の確保に関する取り組みがわかるもの

・後発医薬品一覧

・先発医薬品及び後発医薬品対照表

・後発品普及に取り組んでいる掲示等

これらも、早めに印刷しておきましょう。

 

薬局管理に関する帳簿

業務日誌:不備が無いか読み返してチェック

業務日誌には疑義照会件数(場合により内容)、研修記録の記載などもチェックされます。

 

薬局業務日誌の出勤者名と、処方箋の調剤済み薬剤師名との突合チェックがあります。

イレギュラーで別の薬剤師が出勤した場合などで整合性が取れないところがないかチェック。

(要注意)

「1週間〇〇薬剤師は旅行のため休み」と業務日誌書いてあるのに、調剤済み印が押されていることが発覚→再指導の要因になる

誤解を生むことが書かれていないかチェックするとともに、疑いをもたれそうな記述を発見したらしっかり説明できるようにしておきましょう。

 

患者の一部負担金徴収に係る帳簿 (直近1年分をそろえる)

  • 処方箋受付日と入金日、薬歴記入日等を突合されます。
  • 適正に会計され一部負担金を受け取っているか、不適切な会計が無いかチェックされます。

 

  • 処方せん受付実績がない人の、会計だけが載っている。
  • 月が締まっているにもかかわらず投薬もされず薬歴が記入されていないものがある。
    でも月内に薬学管理料を入れたレセプトを請求している

このようなケースが無いかなどもチェックされます。

まずは帳簿を取り出して整理しておきます。

  • FAXが届いてからは、対象患者さんに係る負担金の流れをチェックします。
  • おかしなお金の流れが無いか確認します。

 

審査支払機関からの返戻・増減点通知に関する書類綴

どんな返戻や減算、査定があったか把握をしておきます。

 

返戻などがあった場合、国保、社保振込通知書に同封されて届きます。
ファイルされているか確認します。
いまのところ、返戻の内容や病院の査定について理由などを聞かれたことはありません。

ただ、毎回聞かれることは、

返戻などは誰がチェックしていますか?

と質問されます。

事務員がチェックしています。

 

管理薬剤師がチェックして対応します。

レセプトは事務員に任せていますと答えると、管理薬剤師の責任を追及されます。
100%炎上します。

 

同じような返戻が繰り返し発生している場合は、誰がレセプトを担当しているか追及されることがあります。

たとえ事務さんのミスでも、「わたし(管理薬剤師)が最終チェックで見落としました」と、非を認めましょう。

管理薬剤師とはすべての責任者です。

 

一部負担金受領時において患者に交付する領収証書、明細書(様式)

これは、デモ患者などで良いです。

 

薬局独自の業務マニュアル

調剤実務マニュアルや、会計などの業務マニュアルなどを持参する。

 

対象者FAXが来たら、すぐやること

ポイント

【個別指導・再指導の場合】

指導日4日前に15人 前日に15人 計30人分の指導対象患者名がFAXで届きます。

 

【新規個別指導の場合】

指導日1週間前に10名分の指導対象患者名がFAXで届きます。

 

該当患者様の処方箋を1年分揃える

 

  • 調剤録がしっかり糊付けされているか確認します。
  • 処方箋にメモなど鉛筆書きが書かれていた場合はきれいに消します。
  • 念のため、入力ミスが無いか確認する。
  • 押印漏れがないか確認する。
  • 調剤録と、調剤済み印の日付が一致していることを確認する。
  • 万一、処方医側の不備があった場合(押印漏れ、以下余白無し)は、処方もとに相談して対応しましょう。(本来はここで発見するものではないですが・・・)

 

会計のチェック

一部負担金の日計表と照合して、会計が適切か確認する。

  • 調剤録の金額
  • 日計表の金額

これが合っているか、該当患者の1年分の会計をすべてチェックします

 

会計と薬歴を絡めてチェックするケースもあります。

夜間休日加算を取っているが、一部薬の在庫不足で渡せず、薬歴が翌朝になってしまったケース

夜間休日加算を算定したまま、翌朝にすべて交付、服薬指導実施

→夜間休日加算が査定される

夜間休日加算をしたまま、夜のうちに服薬指導して算定要件を満たしておく。
翌朝不足分を交付
(薬歴の記載は、翌朝に遅延した)

→指導官にもよりますが、なんとか査定は免れるかもしれない

どっちだったか確認する必要があります。

多くは語りませんが、どうするべきか考えましょう

ウソはだめですよ。

 

薬歴のチェック

  • 薬歴、表書きを印刷
  • 選出意図の推測

まずは処方、加算などをみて、なぜその患者さんが選ばれたか推測します。

そのうえで記載されている内容を熟読します。

当然のことながら、管理薬剤師以外が記入した薬歴もあります。

ほかの薬剤師が書いた薬歴もしっかり把握しておく

刻々と変わる患者さんの体調にどのように対応して指導したのかストーリーで再現できるようにします。

処方意図や、患者背景などを把握します。

もし、不備が発見された場合は、できうる最大限のフォローを考えましょう。

そのほか、処方されている医薬品について、ハイリスク薬、警告の出ている医薬品などがある場合は、内容をしっかり把握しておきます。

ハイリスク加算、乳幼児加算を算定している場合は、算定要件をしっかりと確認します。

そのほか、詳しくはこちらをご覧下さい。

(長いので目次から検索してください)

 

  • 電子薬歴の場合は、紙出力との違いを把握する

指導官に、〇〇について確認してありますか?

等と聞かれた場合は、どこで指導しているかを示して答える必要があります。

紙出力を見慣れていないととっさに探せないので、どこに何が書かれているかも確認しておきます。

電子薬歴の画面では表示されるのですが・・・

紙では表示されていないようです・・・

というのは、書いていないとみなされます。

 

患者に交付した手帳シール・薬情のチェック

 

お薬手帳・薬情は1年分処方されている医薬品がすべて網羅できるよう印刷します。

(ずっとDoだったら、1枚でOKですが、臨時処方などがあった場合はそれも印刷)

薬情、お薬手帳シール記載内容のカスタマイズ

通常、個々の患者さんに合わせた薬情・手帳シールを発行していると思います。

実際に発行したと思われるシールの状況を再現して持参します。

  • 車を運転しない人に、運転時の注意事項があった場合は消す。
  • 飲酒習慣のない人への、アルコールに関する記述は消す。
  • 高血圧でアムロジピンを服用中の場合は、狭心症の記述を消す。

などです。

同様に、

  • 主だった副作用の注意喚起文も確認します。
  • 個別指導用に全部表示させる必要はありません。

あくまでも、指導が必要な医薬品に絞って効率的に印字されているかがポイントです。

これは薬歴との整合性を確認する必要があります。

 

こんな感じで3日間程度の期間で15人分の薬歴などをチェックします。

毎日残業覚悟です。

 

さらに前日に、追加分の対象者FAXが届きます。
この対象者においても、同様の流れで対応する必要があります。

ここは徹夜覚悟です。

 

対象者FAXで分かること

調査

全ての対象者が来局している月があれば、その月が重点的に指導されます。

(指導官は、1か月分のレセプトデータを持っている)

 

通常、対象患者は、社保→国保→後期高齢者の順に記載されています。

FAX記載順に指導がされるので、社保から始まることがほとんどです。

当日のシミュレーションの参考にしましょう。

懇切丁寧に受け答えすることによって時間稼ぎするのもアリです。

中にはなぜ選ばれたの?という簡単処方の患者さんが混ざることがあります。

それは、小休憩のためとの噂があります。

場合によっては、チェックせずスルーのこともあります。

時間がないときは選出の意図を深く考えすぎないようにしましょう。

薬局個別指導 当日

薬剤師 転職 年収アップ

当日の指導側人員構成

  • 指導官(厚生局指定薬剤師):1名
  • 厚生局事務担当:2名程度
  • 国保連合担当者:1名
  • 学識経験者:1名

当日の参加者人員構成

  • 管理薬剤師(あなた)
  • 薬局開設者(代理でも可)
  • 事務員(任意)

 

個別指導対策は、日ごろの準備が重要

個別指導通知が来てからできることは限られています。

今回は個別指導通知が来てからの動きについて解説しました。

 

①個別指導通知が来る前にやっておくこと

コチラに目を通して、日ごろの薬局運営を行う

②個別指導通知が来たら、対象者FAXまでに終わらせておくこと

対象者FAXが来てからは非常にタイトです。

FAXまでに書類の準備などできることはすべて終わらせましょう。

③対象者FAXが来たら、すぐやること

書かれてしまった薬歴を治すことはできませんが、不備があった場合のフォロー(言い訳?)を考えることに注力する必要があります。

フォローについても、まだ個別指導で消耗してるの?の中で解説しています。

 

そして、個別指導は、あくまでも指導です。

指摘事項には真摯に向き合うようにしましょう。

 

「論破してやる」という意気込みはダメです。
100%負けます。

 

疑問点は質問して、納得のいく回答をもらう。
そして日々の業務に生かしていく。

その様な姿勢で臨みましょう。

 

ちなみに、

個別指導の経験は、転職マーケットにおいても有利です。

「個別指導を過去に2回受けて、2回とも【概ね妥当】となりました」

などとなれば、アピールポイントになります。

参考:個別指導の評価良い順

  • 概ね妥当
  • 経過観察
  • 再指導
  • 要監査

 

個別指導は、自分の市場価値を高める絶好の機会ととらえて、鬼努力です。

そして概ね妥当を勝ち取りましょう。

 

ちなみに・・・

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