ブテナロックとラミシールの違いは?どっちを選ぶ?薬剤師が成分比較

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テレビでよく見かけるあの水虫薬。
印象的なCMで一度は見たことある人も多いはず。いや、強すぎるでしょキャラのインパクト…!
でもちょっと待って。
「こんなふざけたノリで宣伝してるけど、本当に効くの…?」
そう思って、検索してこの記事にたどり着いたあなたは、なかなかの慎重派ですね。
薬剤師の立場から、冷静に、でもわかりやすく、検証してみました。

ドラッグストアの水虫薬売り場に行くと、
「ブテナロック」と「ラミシール」
が近くに並んでいることがあります。
そこで困る。
パッケージを見比べても、どちらも水虫薬。
しかも、どちらも1日1回。効能効果も書かれていることはほぼ同じ。
これでは一般のお客さんだけでなく、登録販売者でも説明に困ることがあります。

今回は、
ブテナロックVαクリーム
と
ラミシールプラスクリーム
を比較します。
先に結論からいきましょう。
- ブテナロックとラミシール、どっち?まず超ざっくり比較
- 【薬剤師・登録販売者向け】まずイメージで違いを理解する
- 結論:少々乱暴だけど「ゴワゴワしているか」で考える
- ブテナロックとラミシールプラスの成分を比較
- ブテナフィンとテルビナフィン、どっちが強い?
- ラミシールプラス最大の特徴は「尿素5%」
- ブテナロックVαは、かゆみに対応する成分が多い
- ここから公式情報ベースに戻します
- 「水虫だと思ったら全部ブテナロック・ラミシール」でいいわけではない
- ブテナロックを選ぶなら、次は「どのタイプ?」問題
- ブテナロックVαはクリーム・液・スプレーをどう選ぶ?
- 売り場で聞かれたら、どう説明する?
- まとめ|ブテナロックとラミシール、迷ったら「ゴワゴワ」を確認
- 最後に:1日1回、最低でも4週間から8週間
ブテナロックとラミシール、どっち?まず超ざっくり比較
かなり乱暴にまとめると、
ゴワゴワしているかどうか。
まずはここに注目すると、違いを理解しやすくなります。
| ブテナロックVαクリーム | ラミシールプラスクリーム | |
|---|---|---|
| 主な抗真菌成分 | ブテナフィン塩酸塩 | テルビナフィン塩酸塩 |
| 用法 | 1日1回 | 1日1回 |
| 効能・効果 | みずむし、いんきんたむし、ぜにたむし | みずむし、いんきんたむし、ぜにたむし |
| 大きな違い | 複数の鎮痒成分などを配合 | 尿素5%配合 |
| ざっくりした見方 | 尿素を含まない | 硬くなった角質にも着目 |
今回、メーカーにも確認しました。
ブテナフィンとテルビナフィンについては、メーカー回答では効果は同等と考えてよいとのことでした。
そうなると、店頭で両製品を選び分けるときに注目したいのは、
「抗真菌成分はどっちが強い?」
ではありません。
分かりやすい違いが、
尿素が入っているか、入っていないか。
ここです。

【薬剤師・登録販売者向け】まずイメージで違いを理解する
ここからは薬剤師・登録販売者の勉強用です。説明書には書いていない売り分け方法です。
成分の役割を覚えやすくするため、少し単純化して説明します。
製品として承認されている効能・効果については、後半で公式情報ベースに戻して整理します。

ラミシールプラスは「ゴワゴワした角質」に注目
ラミシールプラスクリームには、
尿素5%
が配合されています。
尿素には角質を軟らかくする作用があります。
そのため、
皮膚が厚くなってゴワゴワしているタイプ
を考えるときに、ラミシールプラスの特徴が分かりやすくなります。
イメージとしては、
という設計です。
特に、足裏やかかとなどの角質が厚くなった状態を考えると、
「なるほど、だから尿素が入っているのか」
と理解しやすいと思います。
ただし尿素は、どんな皮膚にも向いているわけではない
ここが重要です。
尿素は角質を軟らかくする一方で、皮膚の状態によっては刺激感や痛みにつながることがあります。
たとえば、
- ただれている
- 薄く皮がむけている
- 赤くなっている
- 亀裂や傷がある
といった状態。
こういう患部に、
「尿素入りだから角質に良さそう!」
と単純に考えて使うのは適切ではありません。
つまり、
尿素が入っている=上位互換
ではないんです。
この違いを頭に入れておくと、売り場でかなり説明しやすくなります。
結論:少々乱暴だけど「ゴワゴワしているか」で考える

ここまでを、ものすごく簡単にします。
お客さんから、
「ブテナロックとラミシール、どっちがいいですか?」
と聞かれたら、
まず患部を確認。
そのうえで、
足裏やかかとが硬くゴワゴワしている
→ 尿素5%配合のラミシールプラスという選択肢
皮が薄くむけて赤い・ただれている
→ 尿素による刺激を考えると、ブテナロックVαのような尿素を含まない製品も比較対象
という考え方ができます。
もちろん、水虫の状態は「ゴワゴワ」だけで判断できるものではありません。
しかし、
店頭で2製品の違いを理解するための最初の軸
としては、かなり分かりやすいと思います。
ブテナフィンかテルビナフィンか……。
そこに目が行きがちですが、実際に売り場で使い分けを考えるなら「尿素が必要そうか?」を見る方が分かりやすいです。
ブテナロックとラミシールプラスの成分を比較
ここからは、成分を詳しく見ていきます。
| 成分名 | 成分分類 | 主な目的・作用 | ブテナロックVαクリーム 1g中 | ラミシールプラスクリーム 1g中 |
|---|---|---|---|---|
| ブテナフィン塩酸塩 | 抗真菌成分 | 白癬菌に対する殺真菌作用 | 10mg | ― |
| テルビナフィン塩酸塩 | 抗真菌成分 | 白癬菌に対する殺真菌作用 | ― | 10mg |
| クロタミトン | 鎮痒成分 | かゆみを抑える | 10mg | 50mg |
| グリチルレチン酸 | 抗炎症成分 | 炎症を抑える | 2mg | 5mg |
| l-メントール | 清涼・鎮痒成分 | 清涼感、かゆみ軽減 | 20mg | 20mg |
| 尿素 | 角質軟化成分 | 角質を柔らかくする | ― | 50mg |
| ジブカイン塩酸塩 | 局所麻酔成分 | かゆみ等を鎮める | 2mg | ― |
| クロルフェニラミンマレイン酸塩 | 抗ヒスタミン成分 | かゆみを抑える | 5mg | ― |
| イソプロピルメチルフェノール | 殺菌成分 | 患部の殺菌 | 3mg | ― |
こうして見ると、両製品の設計思想が少し違います。
ブテナロックVαは、
ブテナフィン+複数の鎮痒・抗炎症・局所麻酔・殺菌成分
という構成。
一方、ラミシールプラスは、
テルビナフィン+鎮痒・抗炎症成分+尿素
という構成です。
単純な成分数ではブテナロックの方が多いですが、
成分数が多い=優れている
ではありません。
重要なのは、
その成分が今の患部に必要なのか。
です。
ブテナフィンとテルビナフィン、どっちが強い?
ここも気になるところです。
ブテナロックVαには、
ブテナフィン塩酸塩10mg/g
ラミシールプラスには、
テルビナフィン塩酸塩10mg/g
が配合されています。
数字だけ見ると、
「両方10mgだから同じ?」
と思いますよね。
ただし、別の成分なので、
配合量が同じという理由だけで効果が同じとは判断できません。
今回メーカーへ確認したところ、ブテナフィンとテルビナフィンの効果については同等と考えてよいとの回答でした。
そのためこの記事では、
「どちらの抗真菌成分が上か」
という比較ではなく、
付加されている成分の違い
を使い分けのポイントとして考えます。
ラミシールプラス最大の特徴は「尿素5%」
両製品を比較するとき、最も分かりやすい違いが尿素です。
ラミシールプラスクリームには、
1g中50mg=5%
の尿素が配合されています。
尿素は硬くなった角質を軟らかくする成分です。
そのため、
カサカサして角質が厚くなった足裏・かかと
などを考えると、ラミシールプラスの設計が理解しやすくなります。
ただし、先ほど説明した通り、
皮膚がむけて赤くなっているところや、傷・亀裂などでは刺激感が問題になる場合があります。
ここが、
「尿素入りの方が良さそう」
と単純に判断できない理由です。
ブテナロックVαは、かゆみに対応する成分が多い
一方のブテナロックVαクリーム。
抗真菌成分のブテナフィンに加えて、
- クロタミトン
- ジブカイン塩酸塩
- クロルフェニラミンマレイン酸塩
- グリチルレチン酸
- l-メントール
などが配合されています。
つまり、
白癬菌への抗真菌作用だけでなく、かゆみや炎症などの症状にも対応するための成分を複数組み合わせた構成
です。
さらにイソプロピルメチルフェノールも配合されています。
CMはかなり派手ですが、
成分表を見ると、
意外と真面目に多方面から組んである。
というのがブテナロックVαです。
キャラクターのクセは強い。
でも処方を見ると、ちゃんと仕事してます(笑)
ここから公式情報ベースに戻します
ここまでは、薬剤師・登録販売者が違いを理解しやすいように、成分の役割をかなり噛み砕いて説明しました。
ここからは一般向けとして、製品の公式情報を基準に整理します。
| 商品名 | リスク分類 | 用法用量 | 製品としての効能・効果 | 主な特徴 |
|---|---|---|---|---|
| ブテナロックVαクリーム | 指定第2類医薬品 | 1日1回、適量を患部に塗布 | みずむし、いんきんたむし、ぜにたむし | ブテナフィンに鎮痒・抗炎症・局所麻酔・殺菌成分などを配合 |
| ラミシールプラスクリーム | 指定第2類医薬品 | 1日1回、適量を患部に塗布 | みずむし、いんきんたむし、ぜにたむし | テルビナフィンに鎮痒・抗炎症成分、尿素などを配合 |
どちらも、
みずむし、いんきんたむし、ぜにたむし
に使用する指定第2類医薬品です。
また、どちらも基本的に1日1回使用する製品です。
したがって一般消費者が選ぶ場合も、
「どちらが強いか」
だけで考えるのではなく、
患部の状態や配合されている付加成分を確認する
ことが大切です。
「水虫だと思ったら全部ブテナロック・ラミシール」でいいわけではない
ここも大切です。
足がかゆい。
皮がむけている。
だから水虫。
とは限りません。
また、爪に症状がある場合など、市販の水虫薬だけで対応するのが適切ではないケースもあります。
水虫かどうか判断できない場合や、
- 症状が広範囲
- 強いただれがある
- 化膿している
- 爪にも症状がある
- 使用しても改善がみられない
といった場合には、自己判断で市販薬を変更し続けるのではなく、医療機関や薬剤師へ相談してください。
ブテナロックを選ぶなら、次は「どのタイプ?」問題

さて。
ここまで読んで、
「じゃあ自分はブテナロックかな」
となった人には、もう一つ問題があります。
ブテナロック、多すぎ問題。
クリーム。
液。
スプレー。
エアー。
パウダー。
売り場で見ると、
となります。
ブテナロックVαはクリーム・液・スプレーをどう選ぶ?
基本的には、患部の状態や使いやすさで剤形を選びます。
クリーム
患部へ塗り広げやすく、さまざまな部位で使いやすいタイプです。
「特に剤形への希望がない」
という場合には、まず比較しやすい剤形です。
スプレー・エアータイプ
手を汚さず使いたい人には便利です。
患部へ直接噴霧できるため、
「毎日手で塗るのが面倒」
という人には使いやすさがあります。
液タイプ
サラッとした使用感を好む人に選択肢となります。
一方、皮膚の状態によっては刺激を感じる場合もあるため、患部の状態を確認して選びます。
■ 迷ったらクリームが安心な理由
| 比較項目 | クリームタイプ | スプレー/液体タイプ |
|---|---|---|
| 患部への密着 | 高い(しっかり留まる) | サラサラで流れやすい |
| 刺激性 | 低め(アルコールなし) | 液体タイプはしみることも |
| 使用部位の自由度 | 指の間・足裏・かかと どこでもOK | 指の間メイン。足裏はやや不向き |
| 使いやすさ | 指で塗る手間はある | 手を汚さず使えるが、ムラになりがち |
売り場で聞かれたら、どう説明する?
登録販売者や薬剤師なら、こんな流れで考えると分かりやすいと思います。
お客さん:
まず、
どんな状態なのかを確認する。
足裏やかかとの角質が厚く、
「ゴワゴワしている」
という話なら、
「ラミシールプラスには角質を軟らかくする尿素が入っています」
と製品の違いを説明できます。
逆に、
「皮がむけて赤い」
「ただれている」
などの場合には、
「尿素は皮膚の状態によって刺激になることがあります」
という点も確認します。
つまり、
商品名だけで選ぶのではなく、患部の状態を聞いて、成分の違いを説明する。
これが基本です。
まとめ|ブテナロックとラミシール、迷ったら「ゴワゴワ」を確認
ブテナロックVαクリームとラミシールプラスクリーム。
どちらも水虫・たむしに使用する1日1回タイプの市販薬です。
主な抗真菌成分は、
ブテナロックVα:ブテナフィン
ラミシールプラス:テルビナフィン
と異なります。
今回メーカーへ確認した範囲では、両抗真菌成分の効果は同等と考えてよいとの回答でした。
そこで実際の使い分けで分かりやすいポイントになるのが、
尿素5%の有無。
ラミシールプラスには尿素が配合されており、硬くなった角質を軟らかくするという特徴があります。
一方、皮膚がむけて赤くなっていたり、ただれていたりする場合には、尿素による刺激も考える必要があります。
だから、かなり乱暴にまとめるなら、
です。
もちろん、実際には患部の状態、水虫のタイプ、使用部位なども確認します。
ただ、
「ブテナロックとラミシールは何が違うの?」
と聞かれたとき、
抗真菌成分の名前だけを説明するより、
「大きな違いの一つは尿素です」
と説明した方が、ずっと分かりやすい。
ブテナフィンか、テルビナフィンか。
名前を覚えるより、
「ゴワゴワしてる?」
の方が売り場では役に立つかもしれません(笑)
商品を確認する場合は、同じシリーズでも剤形や成分が異なることがあるため、商品名まで確認してください。
▶ ブテナロックVαクリーム
▶ ラミシールプラスクリーム
最後に:1日1回、最低でも4週間から8週間

どれを選んでも、1日1回、最低4週間は継続が基本です。
症状が軽くなっても、すぐにやめるとぶり返します!
迷ったときに選ぶ1本として、「Vαクリーム」は王道です。
「とりあえずこれから試して、合わなければ変える」ぐらいが、実は一番合理的だったりしますよ。



























