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会社がダメになる兆候――創業者スピリットが消えた日

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つぶれそうになった会社を現場目線で解説

会社がダメになるとき、警戒アラートは鳴りません。
だいたいは、もっと静かです。

勤務時間の短縮化で朝の挨拶が短くなり、
よくわからない会議や研修が増え、
「見とけよ、教えたからな」感のオンライン研修が増え、
気づけば――「うちの社長、誰だっけ?」ってなる。

この記事は、社長や役員のためのものではありません。
現場で働く、ふつうの社員が、

  • 「もう少しここにいるべきか」

  • 「そろそろ次を探したほうがいいか」

その判断材料として書いています。

正解は出しません。
ただ、いくつかの“風景”を並べるだけです。
見覚えがあったら、そっと心にメモしてください。

大きくなる会社は、ちゃんと成功している

まず、これはちゃんと認めましょう。

会社が大きくなったということは、
それなりに、うまくやってきたということです。

売上が伸びて、
人が増えて、
拠点が増えて、
名前が業界で通るようになる。

そこには、間違いなく「成長していた時間」があります。

成長している会社の空気は、わかりやすい。

やったら、返ってくる。
数字を出したら、給料に反映される。
多少の残業は、
「今はアクセル踏んでる時期だから」で許される。

そして、ここが現場の本音です。

労基法違反多少の無茶を黙らせる“給料”がある。
(言い方はアレですが、現場ってそういうところあります)

給料がちゃんと出ているうちは、多少の無茶も、
「まあ、今はそういうフェーズだよね」で飲み込める。

この船、前に進んでる。
その感覚があるうちは、
人は、意外と、いくらでも頑張れます。

合併すると、文化はだいたい“対等”にならない

成長していくと、会社は他の会社を吸収します。

合併、買収、アライアンス。
ニュースでは、だいたいカタカナで片づけられます。

でも、現場では、もっと生活感のあることが起きます。

大きい会社と、小さい会社の文化が、同じフロアで鉢合わせする。
理想は、文化のいいとこ取りです。

「それいいね、取り入れよう」
「うちも、そのやり方やってみよう」

社長もそう言います。声高々に。
……言うだけはタダなので。

でも現実は、だいたいこうです。

ここから重要です

大きい会社のやり方が、“標準”という名前で配られる。
小さい会社のやり方は、
“例外”という箱にしまわれる。

「それ、うちのルールと違うので」
「前から、そうなっているので」

この言葉が増えるたびに、
小さい会社の“良かったところ”は、少しずつ消えていきます。

そして地味に重症なのがこれ。

大きな会社のプライドが、
小さな会社の良い点を認める障壁になる。

これ、間違いなく衰退のサインです。

ただ、不思議なことに――
悪いところだけは、なぜか生き残る。

人を消極的にする評価制度。
失敗すると空気が重くなる文化。
承認が三段階くらい必要な管理ルール。

身軽さは消えて、
息苦しさだけが、
大きな会社の体に、きれいに組み込まれていきます。

ポイントが三連発

成長じゃなくて、ちょっと“重くなる”

そういう状態が続くと、
会社は「大きくなる」というより、だんだん“重く”なっていきます。

部署が増える。
会議が増える。
チェック担当が増える。
チェックをチェックする人も増える。

外から見れば、立派です。
ビルもある。人も多い。売上もそれなり。

でも、中にいると、なぜか、
前に進んでいる感じだけが薄れていく。

業績は、しばらく昔の勢いで持ちこたえます。
でも、現場の温度が下がったあと、
数字はワンテンポ遅れて、正直に出てきます。

数字が、しゃべり始める

業績が怪しくなってくると、会社は数字を持ち出してきます。

KPI。
指標。
改善率。
対前年比。

企業にとって一番大きなコストは、人件費です。
なので改革の第一手は、だいたい人件費削減から始まります。

「効率化」
「働き方改革」
「生産性向上」

どれも言葉としては正しい。
ただ、経営会議で聞こえる翻訳はだいたいこうです。

同じ仕事量を、もう少し安くやろう。

評価制度が変わる。
等級が再設計される。
キャリアパスが図で説明される。

スライドはきれい。コンサル任せですから。説明も論理的。
でも働いていると、なんとなくわかってきます。

昇給の角度がゆるくなった。
評価の基準が、無理ゲー化した。
頑張っても、前ほど給料の話にならない。

そして、ここで一応ツッコんでおきます。

自分の給料が下がる施策(人件費削減)に、前向きになれる社員ってどれだけドMなんだよ。
(いない。基本いない)

人事制度の、ちょっとした“裏側”(まじ無理ゲー編)

給料を下げます、とは、さすがに誰も言いません。炎上するので。
その代わりに、上がらなくする仕組みが“きれいな言葉”で置かれます。

ある日、こんな紙が配られます。

「あなたが今いる等級の人は、このレベルの仕事をします。」

ふむふむ、と読んでいくと、だいたいこうなります。

え、これ、もう数段上の等級の仕事じゃない?

で、トドメがこれ。

「この内容ができていれば、今の等級を維持できます。」

……なるほど。
昇格条件じゃなくて、生存条件だった。

ここで、現場の脳内に浮かぶ言葉は一つ。

いや、まじ無理ゲーじゃない?

上を目指すゲームだと思ってログインしたら、
いつの間にか“ランクを落とされないサバイバルモード”に切り替わっている。

そうなると人は賢いので、こう考えます。

「まあ、これ以上、無理しなくていいか。」
「今の等級、キープできてれば勝ちでしょ。」

給料は下がりません。
でも、上がる未来は、静かにログアウトします。

で、上の世代が定年・退職で消えていくと――
あら不思議。人件費が“自然に”スリム化されます。
(魔法じゃなくて設計です)

中堅が、“ほどほど”を覚える

ここで、会社の空気がもう一段変わります。

創業期を支えてきたのは、だいたい中堅の人たち。
一番働く。一番現場を知っている。一番無理がきく。

その人たちが、ある日気づきます。

「あれ、これ……頑張っても、あんまり変わらなくない?」

その瞬間から、人は静かに力を抜き始めます。

文句は言わない。反抗もしない。
ただ、“ほどほどでいいや”というスキルを、本気で身につける。

会社は荒れません。
むしろ、びっくりするくらい静かになります。

ルールが増えて、仕事が増える

業績がさらに苦しくなると、今度は決まりが増えます。

報告書。
チェックリスト。
承認フロー。
定例会議。

「利益対策」
「業績改善」

そう書かれた指示が、いろんな部署から降ってきます。

一つひとつは正しい。
でも全部やると、現場の時間は前進じゃなくて足踏みします。

気づけば、利益を生む仕事より、
“ちゃんとやってる感”を出す仕事のほうが増える。

教えたからなーと言わんばかりのオンライン研修連打。

新しい部署。新しい会議。新しいフォーマット。
それでも数字は、あまり動きません。

残るのは、
誰のためかわからない仕事と、
誰も責任を持たない業務です。

自分の身を守る、という話

 

ここからは会社の話ではなく、あなたの話です。

現場で働く一人の社員として、いちばん大事なのは、
今いる会社がどのフェーズにいるのかを、
なんとなくでも把握しておくことだと思います。

いろんな企業の衰退を肌で感じたり、その現場にいれば感覚は身に付きますが、入社したばかりの会社が衰退企業だったら、それが当然と思ってしまうかもしれません

おっさんは肌感覚で分かるけど、若い人は要注意ってことね

まあそういうこと。後で10問チェックリストを載せてあるのでチェックしてみよう

この会社、まだアクセルを踏んでいるのか。
それとも、衰退しながら形を保っているのか。

衰退は、だいたい音を立てません。

会話が外じゃなくて内向きになる。
評価基準が無理ゲーになる。
発言する人が少しずつ減る。

そうやって、空気から先に変わります。

会社の時間と、自分の時間を並べてみる

ときどき、会社の未来と自分の年齢を、同じ線の上に置いてみます。

ここであと何年働くんだろう。
定年までここで“逃げ切れる”だろうか。
それとも、どこかで降りる準備をしたほうがいいだろうか。

逃げ切れなさそうなら、転職という選択肢を持つのか。
それとも、会社とは別に自分の足場になるスキルを作るのか。

少なくとも、
「会社に全部預けて、全力でやれば何とかなる」
という時代は、どこでもいつでも当たり前ではなくなっています。

沈みかけの船のリスク

転職は、裏切りではありません。
逃げでもありません。

ただの、人生のリスク管理です。

今の会社がまだ前に進んでいるなら、
そこで踏ん張るのが立派な選択です。

でも、船が沈み始めたと感じたなら、
次の船を探し始めるのも、同じくらいまともな判断だと思います。

大きな船ほど、気づかれずにゆっくり沈みますから。

会社のフェーズを見抜く10の質問(辛口チェックシート)

※YESが増えるほど、“守る会社”から“動かない会社”に近づいています。
コーヒー片手に、直感でどうぞ。深刻にならず、でもツッコミは本気で。

Q1 最近の会社の話題、「何をやりたいか」より「何をやっちゃダメか」のほうが多い?
(アクセルよりブレーキが標準装備)

Q2 会議で一番よく聞く言葉が「前例」「本部」「ルール」?
(“やってみよう”は人件費削減と営業時間延長のときだけ)

Q3 意見する人より、“言うことを聞く人”のほうが評価されている?
(チャレンジより無難力)

Q4 現場を知っている人が意思決定の場から消えている?
(資料は完璧、現実は別世界)

Q5 評価や昇給の説明、聞けば聞くほど無理ゲー化している?
(上司に「それお前できるんか?」って言いたくなる)

Q6 昇格条件より「これできないと等級落ちます」の説明が丁寧すぎる?
(キャリアアップじゃなく生存マニュアル)

Q7 等級の仕事一覧が「これ上のランクの内容では?」になっている?
(ランク維持サバイバル)

Q8 新しい仕事が増えるたび、古い仕事が消えずに上乗せされる?
(業務がレイヤー構造)

Q9 合併や再編のあと、“いい文化”より“悪い文化”が元気に生き残る?
(悪いところだけ不死身)

Q10 5年後の自分を想像すると「……」って間が空く?
(未来予想図がロード中で止まる)

採点(わりと正直な目安)

  • YES:0〜3個 → まだ前に進む空気。踏ん張る価値あり。

  • YES:4〜6個 → 成長と防御のあいだ。分岐点。

  • YES:7個以上 → 延命モード濃厚。選択肢として転職・スキルを常備。

最後に

このチェックシートは会社をディスるためじゃありません。
自分の時間をどこに置くか決める道具です。

半年後、同じ席で、もう一回やってみてください。
YESが増えていたら、たぶん、会社か、あなたか、
どちらかが次のフェーズに入っています。