薬剤師の時給が、静かに下がり始めている話 ウエルシアの求人が話題になった理由

最近、X(旧Twitter)で
「ウエルシアの薬剤師パート時給が下がっている」
という投稿が話題になりました。

以前は
ドラッグストアの薬剤師=時給2,600円前後
そんなイメージを持っていた人ほど、
「え? 2,000円?」
と、ざわっとしたはずです。
この話題、感情論で終わらせるには惜しいので、
実際の求人データと、他チェーンの状況を整理しながら見てみます。
ウエルシアの時給は本当に下がったのか?
まず結論から言うと、
ウエルシア全社で一律に時給を下げた、という証拠はありません
ただし
「時給2,000円前後」で募集されている店舗求人は、実際に存在します
https://welcia-yakkyoku-recruit.net/jobfind-pc/area/Kanto/Chiba?jobtype=00010
つまりこれは、
「給料改定」ではなく
「募集条件として2,000円台の求人が出てきた」
という話です。
それでもこの話が広がったのは、
“以前は2,600円が当たり前だった世界”とのギャップが大きいからでしょう。
他のドラッグストアはどうなのか?
では、ウエルシアだけの話なのか。
主要ドラッグストアチェーンの薬剤師パート時給(求人データベース推定)を並べてみます。
主なドラッグストアチェーンの時給感(目安)(2026.02)
ウエルシア薬局
→ 約2,100〜2,200円台マツモトキヨシ/ココカラファイン
→ 約2,000〜2,200円台サンドラッグ
→ 約2,000円前後ツルハドラッグ
→ 約2,300円前後クスリのアオキ
→ 約2,500円前後コスモス薬品
→ 約2,600円前後
こうして見ると、
2,000円台前半がボリュームゾーン
2,600円台は、もはや「一部チェーン・一部条件」
というのが、今の相場感です。
なぜ「下がった」と感じるのか

理由はシンプルです。
① 高時給だった時代を、多くの人が知っている
ウエルシアが絶好調だった2010年代~コロナ期〜人手不足期、
ドラッグストアは高時給で薬剤師を囲い込むフェーズにありました。
その記憶が残っているため、
今の求人を見ると「下がった」と感じる。
② 大手ほど、横並びになる 待遇は低下
大手チェーンは、
中小より求人が集まりやすい
個人の交渉が通りにくい
評価より「制度」で決まる
③ 調剤報酬は、ずっと右肩下がり
一方で、会社側の視点に立つと、
調剤報酬は削減前提
OTCは薬剤師でなくても回せる領域が増加
人件費は固定費
結果として、
まず調整されるのが「パート時給」になります。
2000円で募集をかけつつ、現状2600円の薬剤師には、達成不可能な人事目標を提示し、段階的に下げるか、良くて現状維持として人件費を圧縮する方法です。
まずというからには、次は正規社員の調整となります。
この構造がある以上、
一度下がった水準が、自然に戻ることはあまりありません。
これは「ウエルシアの問題」ではない
大事なのはここです。
この話は、
ウエルシアが悪い
薬剤師の価値がなくなった
という単純な話ではありません。
「大手 × 調剤報酬 × 人件費最適化」
この組み合わせが、
いよいよ数字として見える形になっただけです。
時給の話から、給料の話へ
ここまで読んで、
「パート時給の話でしょ?」
と思った方もいるかもしれません。
でも実はこれ、
正社員の給料構造と同じ延長線上にあります。
昇給しにくい
横並び
評価が反映されにくい
以前書いたこちらの記事でも触れました。
👉
大手薬局ではなぜ収入が上がらない?制度と経営の仕組みから解説
大手薬局で出世できるのは30代まで?40代の現実と女性薬剤師の可能性
パート時給の“違和感”は、
大手薬剤師という働き方そのものを映す鏡です。
まとめ:時給が下がったのではなく、現実が見えただけ

薬剤師の時給は、
急落したわけではない
ただし、高止まりしていた幻想が剥がれてきた
そんなフェーズに入っています。
文句を言うか、
条件を選び直すか。
静かに選択する時期に来ている、
それだけの話かもしれません。
今の時給が相場と比較してまずまずな人
仕事に生きがいを求めていなければ、そっとアクセルを抜いて、ゆるやくライフを楽しみましょう。

転職したい人は、安易に「大手だから」と決めずに、ちゃんと考えましょう。
そのためのノウハウはこちら
👉
📱 勤務中に読んでいる方へ
帰宅後にこの記事をもう一度読みたいときは、Googleで
「ゆるやく 転職」
と検索してみてください。
このブログが見つかります!
















