第24回ケアマネ試験(2021年)で判明 間違えやすい問題の正体
こちらより、ケアマネ試験において忘れやすく、間違いやすい分野の傾向がわかりました。
忘れやすく、注意が必要な分野の学習に役立てるためにご活用ください。
以下は、試験勉強をした後、約半年くらいノー勉強で忘却させたうえで問題をやってみて間違った問題の解説となります。
2020年(令和2年)の介護保険改正について正しいものはどれか。二つ選べ。
- 国および地方公共団体は、地域住民が相互に人格と個性を尊重しあいながら、参加し、共生する地域社会の実現に資するよう努めなければならないこととされた。
- 市町村は、地域ケア会議をおくように努めなければならないこととされた。
- 高齢者と障害児、障害者が同一の事業所でサービスを受けやすくするための共生型サービスが創設された。
- 厚生労働大臣は、要介護者等に提供されるサービス内容について、調査および分析を行い、その結果を公表するよう努めるものとされた。
- 一定以上の所得がある第1号被保険者の介護給付費および介護予防給付の利用者負担割合が3割とされた。
正解は・・・
正解は上記、①と④です。
間違えました。
よく考えれば当たったかもしれませんが、難しい・・・。
そもそもケアマネ試験の第1問目は毎年非常に難しい問題になる傾向が高いといわれています。
本当かどうかわかりませんが、介護の現場では突発的非常事態が多発します。
そのため、土壇場でも慌てない能力が必要です。
いきなり第一問目が難しくても、平常心を取り乱さない能力を試している?
真偽のほどは分かりませんが、今回も1問目は難しい問題だったように思えます。
ここからは、問題を目にした時の思考の流れです。
「②市町村は、地域ケア会議をおくように努めなければならないこととされた。」
これについての記述は、2020年より前で古いということがわかりましたので×にできました。
地域ケア会議なんて、かなり前からやってますからね。
でも、
①③④⑤は正直訳わかりませんでした。
⑤の、「一定以上の所得がある第1号被保険者の介護給付費および予防給付の利用者負担割合が3割とされた」については、2020年以前の改正の内容でした。(2018年)
これは、勉強したはずですがつい最近!という記憶だけだったので排除することができませんでした。確実に忘れています。
ここで、「2018年改正だから試験に出やすいです」と自分で言っときながら忘れてました。
③の、「高齢者と障害者が同一の事業所でサービスを受けやすくするための共生型サービス」という書き方は、怪しく感じました。
共生型サービス誕生のきっかけは、障害者が65歳になった途端に障害者から要介護者に分類されてしまい、使い慣れた施設を移らなくてはならなくなってしまう、【65歳の壁】問題でした。
65歳の壁を解消するためにできたサービスが、共生型だと思います。
高齢者と障害者を一緒にするためというイミフな目的ではないため排除することができました。
もちろん、共生型サービスは2020年より前に登場していますのでNGですが・・・
共生型サービスの成り立ちを知っていれば年度の記憶が曖昧でも外すことができた問題です。
ここまで選べれば、消去法で①と④が選べます。
⑤の、一定以上の所得がある第1号保険者の介護給付費の負担割合が3割になったことは、【お金】の問題なので重要です。
介護支援分野で負担金についてはしっかり押さえておくとともに、忘れないように何回も、見直す必要がある項目だと思います。
利用者とのトラブルにもなりそうですからね。
さて、よくよく見ると、そんなに難しい知識は要求していませんが、なんだか非常に難しく感じます。
それは、
1番目の「共生する地域社会の実現」という、共生型サービス(2020年よりも古い制定)を匂わせるまぎらわしい文言
もう一つは、
4番目の、「厚生労働大臣は、要介護者等に提供されるサービスの内容について調査および分析を行い、その結果を【公表】するよう努めるものとされた。」にある、【公表】という言葉です。
「介護サービス情報の公表といえば都道府県」という基本知識がある人の混乱を狙った問題だと思います。
都道府県じゃないから×!!!と先走ると引っ掛かります。
というかひっかかりました。(笑)
確かに④ここでは介護サービス情報の公表とは言っていません。
逆に、基本の名称をしっかり押さえておかなければ、まちがえるひっかけ問題が存在します。
繰り返しになりますが、この問題は
- 地域ケア会議って2020年じゃなくもっと古いよね
- 共生型サービスって、高齢者と障害者を一緒にするためじゃないよね
- 金持ち老人の3割負担って、2020年じゃなく、もうちょい前だよね
ということが分かっていれば消去法が通用しました。
制度の改正と、お金
介護支援分野において、このテーマはしっかり押さえておくべき項目といえます。