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──薬剤師がドラッグストアの登録販売者さんへ教える、迷わない・困らない便秘薬の基礎知識
はじめに
「便秘薬って、種類が多すぎて選べない…」
「“クセにならないやつ”って聞かれたけど、何を勧めればいい?」
登録販売者として接客していると、こんなご相談は日常茶飯事ですよね。
この記事では、“成分で覚える”便秘薬の分類と特徴を、薬剤師の視点からわかりやすく整理してお伝えします。
これさえ押さえておけば、高齢の方にも安心して対応できる接客の軸が持てます。
便秘薬は「商品名」より「成分」で覚えるべし
便秘薬は、パッケージに書かれた言葉や商品名がバラバラでわかりづらいのが特徴です。
でも、成分ベースで整理すれば実はとてもシンプル。
以下の5つを覚えておけば、ほぼすべての市販便秘薬に対応できます。
① 酸化マグネシウム(非刺激性下剤)
「クセにならないものは?」と聞かれたら、まずはこれが候補。
作用:腸に水分を引き込んで、便をやわらかくする
特徴:自然な排便を促す/腹痛が起こりにくい/クセになりにくい
注意点:腎機能低下のある方には禁忌(高マグネシウム血症のリスク)
🔗 代表製品:
② センナ(刺激性下剤)
「とにかくすぐ出したい」タイプの相談に登場する常連。
作用:大腸を刺激して、ぜん動運動を促進
特徴:6〜12時間で効果/即効性あり/効き目が強い
注意点:長期使用で耐性や腸壁色素沈着(腸管黒皮症)リスクあり
🔗 代表製品:
③ 大黄(漢方系刺激性)
「体質から整えたい」「自然な便通がほしい」人に向く漢方系。
作用:大腸刺激+漢方的な体質調整効果
特徴:漢方処方に含まれる(麻子仁丸、防風通聖散など)
注意点:センナと同じく刺激性成分なので連用注意/甘草との併用で浮腫や血圧上昇のリスクも
🔗 代表製品:
④ ピコスルファートナトリウム(刺激性下剤)
「センナはお腹が痛くなるけど、穏やかに出したい」そんな声に応える選択肢。
作用:大腸内で活性化し、腸の動きを促進
特徴:刺激性だが作用はややマイルド/夜服用で朝に効く
注意点:冷所保存の液剤タイプが多く、使用にはやや注意が必要
🔗 代表製品:
⑤ ビサコジル(刺激性下剤)

「コーラック系」などに含まれる、腸で作用する刺激性成分。
作用:腸粘膜を直接刺激し、排便反射を誘発
特徴:腸で溶ける設計(コーティング錠)/服用後6〜10時間で効果
注意点:腹痛・下痢のリスクあり/短期使用が基本
🔗 代表製品:
高齢者対応でおさえておきたい3つのポイント

「出なくても体調が良ければ無理に薬を使わなくてもいい」
→ 排便回数より“つらさ”の有無が重要。週2〜3回でも問題ないことも。腎機能に持病があるか確認する
→ 酸化マグネシウムは避けたほうがよい場合も。代替としてピコスルファートや漢方系を検討。「毎日飲んで大丈夫?」という質問には“成分の連用性”で答える
→ 酸化マグネシウムは連用OKなケースも。センナ・大黄・ビサコジルは連用注意。- 消化器系の持病がある、もしくは検査したことないのでわからない
→市販薬を安易に飲み続けない。飲み続けなければ改善しない場合は特に、受診を勧める
補足:便秘薬は“飲み続けても大丈夫?”に答えやすい薬

病院で「便秘」と言えば、まず処方されるのが酸化マグネシウムです。
もちろん、高マグネシウム血症という副作用には注意が必要ですが、多くの患者さんが長期に服用している安全性の高い薬でもあります。
とくに、
腎機能に問題がない
大腸の病気が否定されている
「ただの便秘」と医師から診断されている
このような方にとっては、市販薬の中で「飲み続けても大丈夫?」という問い合わせに一番答えやすい選択肢になります。
つまり、
そんな質問を受けたときには、
「病院でもよく処方される成分ですよ」
と伝えられることで、相手の不安をやわらげ、根拠ある接客ができます。
おわりに
便秘薬は種類が多くて複雑に見えますが、“成分で分けて考える”だけで、接客の軸が見えてきます。
薬剤師である筆者としても、登録販売者の方がこの5成分をしっかり押さえてくださるだけで、
便秘薬の相談の9割は対応できると感じています。
焦らず、シンプルに、成分で説明する。
これを意識して、ぜひ日々の現場で活かしてみてください。